待機電力が生まれる理由
リモコンで消したテレビ、画面が消えた録画機やチューナー、充電が終わっても挿したままの充電器は、完全に切れているわけではありません。リモコンの信号を待ったり、時計を保ったり、すぐに起動できるようにしたりするため、一部の回路が動き続けています。このとき流れている電気が待機電力です。機器一つが使う量は小さめですが、一日24時間、一年中流れ続ける点が違います。使う時間は一日数時間でも、待機している時間は残りすべてなので、小さな値でも時間を掛けると無視しにくい量になります。料金全体に占める待機電力の割合は家庭ごとに違うので、推測より実際に確かめる方が確実です。
まず、いつも電気が流れている機器を探す
家の中をひと回りして、消えているのに明かりがついている、時計が表示されている、触ると温かい機器を書き出してみます。たいていはリビングの映像機器の周りと、机の下のパソコンの周りに集まっています。一覧を作ると、どのコンセントに何がつながっているかも見えてきて、あとで電源タップを整理するときにも役立ちます。
- テレビ・録画機・音響機器
- パソコン本体・モニター・プリンター
- ゲーム機・ルーター・ネットワーク用の記憶装置
- 電子レンジ・炊飯器・ウォーターサーバーの表示窓
- 挿したままの充電器と電源アダプター
測ると優先順位が見える
コンセントとプラグの間に挟む電力測定器を使うと、機器ごとに待機状態でどれだけ使っているかを数字で見られます。同じ種類の機器でも製品や年式によって差が大きいため、測ってみると意外な機器が上位に来ることもあります。測るときは機器を切ってから少し待ち、値が落ち着いてから読み、使っているときの値と並べて書いておきましょう。一日の待機時間を掛ければ、ひと月のおおよその電力量が見当がつき、電気料金の計算機に入れると実感しやすくなります。測定器がなければ、取扱説明書やラベルに書かれた待機時消費電力を参考にできます。
抜いてよいものと残すもの
すべてのプラグを抜くのが正解ではありません。冷蔵庫のように動き続ける必要がある機器、給湯器や床暖房のリモコン、火災警報器や防犯装置のように安全に関わる機器はそのままにしておくべきです。録画機は電源を切るとふたたび立ち上がるまで時間がかかったり、予約録画が消えたりすることがあり、ルーターを切れば家中のつながっている機器に影響が出ます。こうした機器は使わない時間帯がはっきりしているときだけ切るか、設定で省電力機能を有効にする方が現実的です。一方、充電の終わった充電器、たまにしか使わない音響機器、来客用の部屋の機器のように長く使わないものは、抜いておいてもほとんど不便はありません。
個別スイッチ付き電源タップを使う
毎回プラグを抜くのが面倒なら、差し込み口ごとにスイッチがついた電源タップが便利です。映像機器やパソコンの周辺機器のように、一緒に使って一緒に切るものを一つのタップにまとめておけば、スイッチ一つで片づきます。このとき、つけておく必要があるルーターのような機器は別のコンセントに挿しておくと、うっかり切ることがありません。タップを選ぶときは許容容量を確認し、電気ストーブやドライヤーのように電力を多く使う機器は、タップではなく壁のコンセントに直接挿す方が安全です。
設定一つで減らす方法
機器の中の設定も待機電力に影響します。テレビやゲーム機には高速起動やすぐに起動といった機能があり、起動時間を短くする代わりに待機中により多くの電気を使います。あまり使わないなら、この機能を切るだけでも効果があります。パソコンは少し席を外すときはスリープ、長く使わないときは完全に終了するのが基本です。モニターやプリンターも、自動で省電力に入るまでの時間が長すぎないか確かめてみましょう。設定項目の名前は製品ごとに違うので、取扱説明書と一緒に見るのがおすすめです。
よくある失敗と安全上の注意
待機電力を減らそうとして、かえって危険になることもあります。電源タップにさらにタップをつなぐたこ足配線は過負荷で発熱することがあり、家具の裏に隠れたタップにほこりがたまると、湿気と合わさって火花が出るおそれがあります。濡れた手でプラグを抜いたり、コードを引っ張って抜いたりする癖も避けましょう。プラグやタップが熱い、焦げた跡があるといった場合は、すぐに使用をやめて交換してください。
- 電源タップ同士をつながない
- 家具の裏のタップのほこりを定期的にふく
- プラグは本体を持って抜く
- 熱い、変色したタップはすぐ交換する
ひと月で試す手順
最初の週は、いつも電気が流れている機器の一覧を作ります。二週目は、測定器やラベルで待機時消費電力を確かめます。三週目は、抜くものと残すものを分け、個別スイッチ付きのタップにまとめるか機器の設定を変えます。四週目は、翌月の検針票の使用量と比べてみます。待機電力以外に料金全体を減らす方法は、生活の知恵テーマの電気料金の記事に別にまとめてあるので、あわせて読むと役立ちます。
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